当番校挨拶

拝啓

時下、ご関係のみなさまにはますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
さて、このたび、令和6年10月16日(水)、10月17日(木)の2日間、第62回全国大学保健管理研究集会を神戸市にて開催することとなりました。
全国大学保健管理研究集会は、全国の国・公・私立大学の保健管理施設を担当する教職員が年に一回、一堂に会して二日間にわたり大学における保健管理に関する調査・研究の成果を発表し、保健管理における日常業務に役立つような研修・啓発を互いに行って意見交換する場となっています。テーマはフィジカルヘルス、メンタルヘルスから障がい者支援、学生支援、健康教育、予防医学、学生・教職員の安全衛生管理などをはじめとして多岐にわたります。大学キャンパスにおける学生、教職員の心身の健康維持はもとよりウェルネス向上のために、さらには大学内にとどまらず国民全体が享受できるような最新の医学情報を含めた全年齢層の保健管理に寄与する医学的知識のブラッシュアップと広い医学領域における学術研究の発展を目指したいと考えます。
公益社団法人全国大学保健管理協会の事業として、例年文部科学省の後援のもとで開催されている本研究集会も、このたび第62回を迎えます。本学は平成24年の第50回全国大会を開催した経緯があり、12年ぶりの神戸での開催となります。

半世紀以上にわたる歴史のなかで、大学の保健管理施設に求められる業務やその役割が大きく変化しているといえます。また、各大学の規模、医学部の有無、総合大学や単科大学、地理的条件などによっても大学ごとに事情は様々であることから、他大学の現状と課題を情報共有することが重要であると考えます。
そこで、第62回研究集会のテーマは、「時代の変化を意識した大学保健管理、ダイバーシティー(多様性)に注目して」としました。近年、「ダイバーシティー&インクルージョン(多様性を受容する)」という用語が注目されるようになりました。この用語の意味するところは、「年齢、性別、人種、宗教、趣味嗜好などさまざまな属性の人びとが互いの考え方の違いや個性を理解して受け入れながら、ともに成長しながら共存共栄を目指す」ということであり、保健管理や医学領域にとどまらず、全世代の人々、世の中すべての領域においてあてはまるテーマといえます。このテーマに合わせて、聞き応えのある講演、シンポジウムやセミナー開催の準備を鋭意進めております。
半世紀以上にわたり、先人から受け継いできた本会を次の時代にさらに発展させながら成功させるべく尽力して参る所存ですので、ご協力、ご支援の程、何卒よろしくお願い申し上げます。
なお、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)も昨年5月に感染症法の分類で2類相当から5類へ移行となりましたので、本年度の研究集会は現地開催といたします。
10月の神戸は気候も穏やかで、瀬戸内海や六甲山の観光もおすすめですし、海と山の幸も豊富です。是非とも全国から多数の皆様が神戸の地にご参加いただくことを願っております。

末筆ながらみなさまの益々のご発展を心よりお祈り申し上げます。
敬具

令和6年2月吉日

第62回全国大学保健管理研究集会
運営委員長 木戸良明
運営副委員長 奥村 弘
運営副委員長 山本泰司